自然学校と災害救援の関係にピンと来ない人も多いでしょう。
ホールアース自然学校が誕生した1982年は、国際的な災害救援や戦乱避難民の救出を目的とした「国際緊急援助隊」(現、外務省所管)が創設された年でした。前年まで、カンボジアの戦乱下にある避難民や子どもを救援するNGO活動を展開していた広瀬 敏通(現・ホールアース自然学校代表)が、帰国後、カンボジア時代の仲間の呼びかけに応えて創設に関わった機関である。富士山麓で自然学校を始めた広瀬にとって、地球上のいかなる地でも弱者が放置されている状況に眼を向けない生き方は考えられませんでした。
そして1995年、阪神淡路大震災の現場で押し寄せるボランティアを指揮しつつ、被災者の救出と避難所の運営に当たっていた広瀬は、自然学校で身につけたコミュニケーション能力や対人理解能力、野外技術などが、混乱の極みにある災害発生の現場で驚くほどに役立つという実感を得たのです。
こののち、ホールアース自然学校では危機管理室をもち、災害教育にも積極的に関わる体制がとられていきました。 |